1990年代以降に廃墟となった施設、学校、病院、鉱山などの跡を回る廃墟マニアが増えてきているんです、
『廃墟の歩き方』というマニュアル本やWebサイト、DVDなども出回っているんです。
日本の廃墟は海外からも注目されていて廃墟を回り全国を旅する人もたくさんいます。
彼ら「廃墟マニア」達の目的はさまざまで、
その建物が持つ特有の雰囲気に魅力を感じたり、探検感覚で探索したり、 建物が使われていた頃を想像し歴史にロマンを感じたりと、いろいろです。
日本の場合、都市部では廃墟がそのまま残されることは少ないんです。
バブルの時期に何らかの計画が立ち上がったが、バブル崩壊と共になくなったものなど、
都市開発計画が途中で進まなくなった場所などの建物が廃墟と化していることもあります。
廃墟の大半は私有地なんです。所有者の許可を得ずに入ってしまうと刑法に違反することになるのです。
廃墟に残っている備品などを無断で持ち帰ると、窃盗罪または遺失物横領罪が適用されることがありますし、管理されている物件や差し押さえられている物件の場合は、パンフレットなど通常は自由に持ち帰ることができる物を持ち出した場合も窃盗になるので注意する必要があります。
落書きも法律上は違法行為なんです。たとえ所有者の明確でない廃墟でも、建造物またはその敷地内に無断で侵入しスプレー塗料やペンキなどで落書きをすると、場合によっては器物損壊罪に問われ、3年以下の懲役または30万円以下の罰金を支払うことになります。
所有者の承諾を得て入ったとしても、年代の古い建造物の壁や天井部分などにはアスベストが使用されている場合があり、崩落した箇所からアスベストが飛散する可能性もあるので危険ですし、アスベストがなくても他にも危険がたくさんあります。
それでは見ていきたいと思います。
廃墟を語る上では欠かせないのが、以前紹介した長崎県にある端島です。
他の廃墟とは次元が違う場所なのです。
ここは兵庫県洲本市にあった宿泊施設。黒潮荘です。
この写真はレストラン後のようですが、稼働していた時はどんな雰囲気だったのでしょうか?
こちらは廃墟マニアの中ではかなり有名で、三重県いなべ市藤原町にある白石鉱山です。
正式には「白石工業桑名工場」と言います。
1921年に操業を開始し、1970年代に操業停止しました。
去年から解体作業が進行しているそうです。
これは、沖縄県中頭郡中城村にある廃墟となった中城高原ホテルです。
「中城」と書いて「なかぐすく」と読むそうです。
1970年代前半に建設を開始し、博覧会開催の1975年に開業を予定していましたが、建設企業が倒産し、建設途中のまま工事が中断、30年以上放置されているんです。
これは、北海道登別市にあった中国風テーマパーク天華園です。
マニアの間ではメジャーな廃墟なんです。
1992年に開園し、イベントでは雑技団などの演技が行われていたそうです。
ですがすぐに客足が遠のき、1999年にわずか7年くらいで閉園しました。
跡地の再利用計画は、現在もこれといった進展はないそうです。
これは、神奈川県横浜市にあった根岸競馬場です。
正式には「横浜競馬場」だそうです。
幕末より外国人居留者向けの娯楽施設として営業していたんですが、1943年に競馬場としての機能は終了しています。
現存する建物は1929年竣工の一等馬見所のみとなっています。
何個か紹介しましたが、全国には廃墟がまだたくさんあります。
廃墟に興味を持ち、出かけるのはいいんですが、マナーを守り、危険や問題がたくさんあることをお忘れなく!!!
この幻想的なCGのような写真は、HDR撮影機能を使って撮ったみたいです。
撮影者サイト: http://www.totorotimes.com/